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民主党・鳩山由紀夫代表の故人献金問題は、選挙にどれだけ影響があるのだろう。政
権交代を期待する有権者には気がかりな話だ。
なにしろ、与党の連中がアホみたいに騒いでいるのだ。大島理森、公明党の漆原良夫
両国対委員長は、鳩山氏を政治倫理・公選法改正特別委員会に参考人として招致すると
か息巻いている。証人喚問なんて声もあった。この問題を追及するために、両党でプロ
ジェクトチームまで立ち上げるというから、異常な興奮ぶりだ。
しかし、レームダック政権の悪あがきに見える。政治資金収支報告書の虚偽記載とい
えば、二階経産相、与謝野財務相でも発覚。こちらは企業献金隠しだ。鳩山を証人喚問
するなら、自分たちの大臣も呼んだ方がいい。
鳩山のケースが正しいとは言わないが、虚偽記載の背景に大きな疑惑があるとも思え
ない。
大金持ちの鳩山は違法な金を集める必要がないのだ。06年公開の「資産等報告書」
によれば、鳩山代表の個人資産は16億5591万円。全議員でトップだ。株の配当だ
けで年間6000万円もある。さらに母の安子さんの名義になっている東京・音羽の
「鳩山御殿」は土地の評価額が約50億円。96年の旧民主党結成にあたっては、党に
8億円をポンと融資している。4年間で2177万円の虚偽記載の裏を探って、証人喚
問だとか騒いでも、おそらく何も出てこない。菅選対副委員長は「脱税も予測される」
とか息巻いていたが、噴き出してしまう。
(中略)
自民党の鳩山叩きは逆効果。かえって反感を買いそうだ。そこが分かっていないとこ
ろが、末期的なのである。
(日刊ゲンダイ2009年7月2日掲載)
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