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「サトウの切り餅」で知られるサトウ食品工業が、テレビCM抑制などの効果から営業
利益が3倍にも増えたことが分かった。CM抑制で売り上げは減ったが、それを上回る
コスト削減効果があったというのだ。テレビCMは、それほど利益につながらなくなった
のか。
サトウの切り餅、サトウのごはんと聞けば、30年ほど前から続く様々なCMのメロディ
ーが思い浮かぶ。スーパーなどで、つられて買ってしまった人もいたはずだ。それだ
け、テレビで大量にCMが流れていた。
ところが、2008年に入って、原油価格高騰などによる原材料の値上げが直撃。販売元
のサトウ食品工業では、大幅なコスト削減に迫られた。そして、あのテレビCMさえ抑制
することになった。その費用も、09年6月15日発表の4月期決算によると、年間9億円弱
から3億円弱へと、3分の1に減らしたのだ。
「利益を出さないといけませんから、手を付けやすいテレビCMなどを削ることにしたと
いうことです」(経理担当者)
結果的に、PR不足となって、売り上げが4.9%減少した。しかし、テレビCMなどの
コスト削減幅の方が大きかったため、増益を確保。営業利益がなんと3.2倍の9億円にも
達したというのだ。
これは、テレビCMを打たなくても、企業が利益を上げられることにつながる。
もっとも、サトウ食品工業では、今後もCMは続けるという。
「CMのおかげでどのくらい売れたのかははっきりしませんが、その効果がないとまでは
考えていません。消費者へのアピールになり、企業にとっての力になるからです。利益
が出ているからと言って、もうCMをやらなくなることまではないと思います」
(続く)
■ソース(J-CAST)
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