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一方、町は「財政面などから施設整備は困難」という。そのうえ、同校は校舎が斜面に建てられ階段が多く、
運動場までは数百メートル移動しなければならないため、「少女のことを考えると、
県立養護学校に通うのがいい」という姿勢を崩さない。
11日開会の町議会では、北見市の田中市議の陳情書を「慎重審議が必要」として、委員会付託を先送り。
議員の半数以上は町を支持する。ある町議は「少女の願いをかなえてやりたいが、
下市中での学校生活は無理な気がする」と話す。
■多い階段「大丈夫」
訴訟では、地裁の担当裁判官らが2日、同中を視察した。少女や両親も立ち会い、
階段の多さについて「大丈夫と思います」と答えたという。
地裁が勧める和解について、少女の母親は「和解で下市中へ入学できればこの上ない幸せ」と歓迎する。
これに対し、同町教委幹部は「話し合いには応じるが、内容次第。このままの状態で入学を認めるような
和解案なら敗訴と同じ。裁判で決着を求める」と語る。
また、県教委は、この問題について「例外を作れない」と施設整備などの財政負担はしない考えを示す。
「少女側と町教委が話し合って解決してほしい」と静観の構えだ。
■「みなと一緒」心待ち
少女は、中学校へ行けないさみしさから落ち込んだ時もあったが、最近は明るく振る舞い、笑い声も増えているという。
小学校の同級生と一緒に授業を受けることを心待ちにし、
「違う小学校の人も下市中には多いので、新しい友だちを作りたい」と夢を膨らませる。
■下市中入学拒否訴訟
少女は出生時の脳性マヒで下半身や右腕などが不自由だったが、下市町立阿知賀小では、
町から派遣された介助員2人が付き添い、 特別担任の元で学校生活を送り、今春、卒業した。
町立下市中への進学を希望したが、町教委は拒否。県立養護学校への入学を勧められたため、
少女側は4月、町を相手に「設備が整わないことなどを理由に入学を認めないのは違法」
と入学許可を求める行政訴訟を提訴した。(おわり)