09/06/14 11:41:09 6CKKKaSw0
「おい、恭弥。きょーや」
ゆさゆさ。
「ん……」
いやいや、と首を振って恭弥は眠り続ける。
全く、寝ぎたないにも程があるだろう。
(仕方ないな)
安心している、心を許されていると思えば嬉しいけど。
(理性飛びそう)
顎を掴んで上を向かせて、唇を食んだ。
眠っているのをいいことに、口腔を思う存分貪る。
―ガキィッ!!
「うわぁっ!!」
情けない悲鳴を上げて、ディーノがソファに倒れこんだ。
「……何サカってんの」
「お姫サマは王子サマのキスで目覚めるのが相場……ゴメンナサイ」
トンファーを構えた恭弥の殺気に思わず頭を下げる。
「謝るなら最初からしないでよね」
口ではそんなことを言いながらも、恭弥はディーノの横から退こうとしない。
「恭弥……?」
「あなた温かいから」
そう言って、恭弥はディーノの胸に頬を摺り寄せた。
(ちょっ……それは反則っ……)