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東京大学大学院生のリカさん(26歳)は、研究職へのエントリーシートを書きながら今日もため息をつく。
「早く寿退学したいなあ……」父は自営業、母は専業主婦の家庭で育ち、キャリアへのあこがれはゼロ
である。「もともと尽くし系なんです。ヘラヘラしたエプロンをかけて『おかえりー』と言うほうにあこがれます」
内閣府の意識調査によると「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という質問で女性の賛成派は
20代が60代についで多いという結果が出た。ちなみに、反対派が一番多いのは40代である。
「自分が輝くための仕事すらもういらない、仕事をしなくてもいい男と結婚したい」というのが今の20代なの
だ。しかし、リカさんのような高学歴女性ですら、専業主婦志向がそれほど高まっているのはなぜなのだろ
うか。リカさんが地方の高校から東京に進学するには、「早慶以上」の大学進学が条件だった。そして、
周囲の期待に応えるまま東大にストレート合格してしまった。その後つきあった同級生の彼とすぐに結婚
したかったので就職せず、とりあえず大学院に進む。しかし、メーカーの研究職についた彼に「結婚したら
フルタイムで働いて」と言われて別れた。「お嫁さんじゃなくてパートナーはイヤなんです」。
もう一人、広末涼子似で東大卒のマヤさん(26歳、シンクタンク勤務)も根っからの専業主婦志望だ。
せっかくの学歴がもったいなくありませんか? と聞くと、「そうなんです。高校生のころもっと遊んで女子大
とかに行くべきでした」と嘆く始末である。
アラフォー世代にとって、専業主婦とは誰もがなれるものだったから逆に華々しいキャリアが欲しかった。
しかし今や「専業主婦」としてのんびり子育てすることこそが女のステータスで、働くことはただの苦行。
背景には、男女雇用機会均等法施行後20年以上たっても一向に改善されない女性たちの働く環境への
絶望と、理想の「働く女性のモデル」の欠如がある。
今、日本に起こっているのは「中流男性の没落」である。米国がかつてそうだったように、女性が働かないと
中流生活を支えられなくなりつつある。
URLリンク(president.jp.reuters.com)