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子ども時代に保護者から侮辱や脅しなど言葉による虐待を受け続けた人は、言語や計算などの
能力を数値化した「言語性知能」が、そうでない人に比べて低い傾向があるという研究結果を、
熊本大学大学院の友田明美准教授(小児発達学)と
米国・ハーバード大学の共同研究グループがまとめた。
19日に熊本市で開かれる日本小児救急医学会で発表する。
友田准教授は
「継続的な言葉の暴力が知能の発達を阻害する可能性が高いことを示す有意なデータ」
と話している。
研究は、一般から募った18―25歳の米国人1455人にアンケートし、
言葉による虐待を除いて似た家庭環境で育った男女40人を抽出。
4―17歳までに毎日のように「生まれてこなければよかったのに」「無能だ」などの
侮辱や脅しによる心理的虐待を受けた21人と、それを受けずに育った19人を知能検査した。
その結果、言語性知能は、言葉による虐待を受けずに育った人の数値が111―154に対し、
受けた人は94―140。最大値・最小値ともに17―14ポイント低かった。
これまでも研究チームは、言葉による虐待が脳に及ぼす影響を調査。
言葉による虐待を受けた人の脳を磁気共鳴画像装置(MRI)で解析した結果、
聴覚野をつかさどる側頭葉の一部が受けていない人に比べて、左脳で平均12.5%
萎縮(いしゅく)し、虐待期間が長いほど萎縮率が高いとのデータを発表している。
友田准教授は「言葉の暴力の悪影響が数値で表れた。
今後は、傷ついた脳の回復や予防の研究にも力を入れたい」と話している。
(>>2-以降に続くです)
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