09/06/03 20:45:20 ns5GfBfF0
>>239
私の個人的意見であるが、「漁獲割り当ての折半」ではなく、「漁業水域の
面積の折半」で解決するのが賢明であると思われる。これは、谷内発言の
北方領土の面積二等分案を陸地ではなく海に適用するものである。これ
ならば日本の国民も「陸地の折半は受け入れられないが漁業権の折半
ならば受け入れられる」と評価することだろう。谷内発言はこの「海の二等
分案」の伏線として行われたのではないかと私は想像している。
「国籍選択の自由」は、北方領土に現在居住するロシア人のうちで希望
する者は日本国籍を得てそのまま居住し続けることができる、という条件を
ロシア側が要求してくると予想されるためだ。北方領土の住民の多くは返還と
共に本土に移住すると思われるが、全員が移住することを強制した場合は
ロシアの国民感情が反発しかねない。ロシア人は、バルト三国に残留する
ロシア系住民が迫害されていることに感情的になっており、日本政府としては、
バルト三国のロシア系住民よりも良好な人権水準・生活水準を残留希望者
(恐らくごく少数と思われるが)に付与していくことが重要だろう。
北方領土問題解決はロシアにとっては大きな譲歩であり、大きな政策転換
である。ロシア政府はそれがロシアに有益であることを国民に説明し説得
せねばならない。ロシアのマスコミで報道されるべきなのは、日露両国首脳
の笑顔や握手ではなく、ロシア首脳が国民に語りかける姿勢であろう。
その為には、日露首脳会談での決着は不適切なのだ。
また、日本としては、宗谷海峡トンネル建設によるシベリア鉄道の日本乗り
入れといった大きな見返りをロシアに提示し、ロシア政府が国民を説得できる
様にする必要があるだろう。ロシア人は4000kmの陸上国境の対岸に住む
13億の中国人の「人口の浸透圧」を何よりも恐れており、十分な見返りさえ
あれば、北方領土問題解決による日本との友好関係の樹立を地政学的観点
から歓迎する筈である。