09/06/01 22:00:23 cw8omEuM0
死刑執行の停止、死刑廃止を求める声明
1月29日、福岡拘置所で2名、東京拘置所で1名、名古屋拘置所で1名の死刑が執行されました。
私たちは、1998年6月29日以来、死刑が執行されるたびに「死刑執行の停止、死刑廃止を求める
声明」を宗派として表明し、教団内はもとより、広く社会に対して死刑制度について論議していくことの
大切さを呼びかけてまいりました。しかし、このたび私たちの願いが聞き届けられることなく、死刑が
執行されました。2007年の12月以降、およそ2ヶ月ごとに、わずか1年余りの間にあわせて22名
もの死刑が執行されたことは、誠に悲しむべきことであります。
私たちは、それぞれの事件に関して、犯罪を憎むあまりに、どうして犯罪を起こしたのか、どうして
罪を犯す人間になってしまったのか、ということについて深く考えることのないまま、犯罪者の極刑を
望みます。自分自身は決して罪を犯すことがないと無意識のうちに思っているからなのです。私たち
人間は、誰でも様々な理由や条件によっては、罪を犯すかもしれない存在であることを、まず認め
なければなりません。かけがえのないいのちを奪う殺人という行為は、決して許されることではあり
ません。しかしその犯罪を起こした者のいのちを奪う死刑の執行は、私たち人間が取り返しのつかない
罪をさらに重ねることに他なりません。日本において存続している死刑の執行は、罪深い人間の闇を
自己に問うことなく、罪を犯した人だけを排除して、名ばかりの正義を実現しようとするものです。