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マグロの中で最も美味とされ高価で取引されているクロマグロが、乱獲による絶滅の
危険性を理由に環境保護団体の抗議を受け、英国の日本食レストランから姿を消し始めた。
象徴的なターゲットになっているのは、日本人シェフ、松久信幸氏が米俳優
ロバート・デ・ニーロ氏らと世界展開している高級日本食レストラン「NOBU(ノブ)」。
国際環境保護団体グリーンピース(本部・オランダ)の抗議で、ロンドンに展開する
2店でクロマグロを使ったメニューに「クロマグロは環境上、種の生存を脅かされています。
店員に別のものを頼んでください」との注意書きを載せた。店員は代替魚として
キハダマグロを勧めている。
ノブは世界10カ国に18店を出しているが、英国以外の店ではまだ注意書きは載せていない。
これに対し、グリーンピースは「偽善だ。ノブは絶滅寸前の種(クロマグロ)を販売している
ことを恥ずべきだ」と主張。6月に公開予定の漁業資源保護を訴える映画でも、ノブが
やり玉に挙げられている。ノブは米俳優ブラッド・ピットや英モデル、ケイト・モスら常連客に
著名人が多いことで知られており、環境保護団体にとって格好の標的になっているようだ。
グリーンピースは約2年前から英国内のレストランにクロマグロの買い付けや客への
提供を止めるよう再三にわたって手紙を送付。同団体によると、英国のカリスマ・シェフ、
ゴードン・ラムゼイ氏らのレストランやスシチェーン「itsu(イツ)」がクロマグロの提供を中止している。
グリーンピースと世界自然保護基金(WWF)は過去20年間の乱獲でクロマグロが8割減少、
日本食ブームの影響もあって絶滅する危険性があると指摘。日本も加盟している「大西洋まぐろ類
保存国際委員会」は昨年、大西洋と地中海でのクロマグロの漁獲枠を2010年までに3割削減
することで合意している。
環境保護団体がクジラに続き、クロマグロの保護に力を入れ始めていることで、日本の
食文化への風当たりがますます厳しくなってきたようだ。
産経msnニュース 2009.5.30 18:08
URLリンク(sankei.jp.msn.com)