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コンピューター大手の日本IBM(本社・東京都港区)の社員3人が29日、昨年
秋からの全社的なリストラで、人格否定や脅迫まがいの退職強要を受けて人権を
侵害されたとして、同社を相手取り、1人300万円の精神的損害の賠償や今後の
退職強要の差し止めなどを求める訴訟を東京地裁に起こした。
原告は同社社員の木村剛さん(59)と51歳、44歳の男性。記者会見した3人は、
「退職強要は組織的だった。非人道的な行為と認めさせたい」などと訴えた。
51歳の男性は退職を拒否後、上司から7回面談を求められ、不安から睡眠薬を
服用するようになった。面談で「今なら退職金の割り増しが受けられるのでチャンスだ」
「あなたの給料は高すぎる」と退職を迫られたという。
44歳の男性も退職を拒否すると、上司から「ふざけんなよ。貴様」「おかしいよ、
あんたの考え方」とののしられ、その後、仕事が与えられなくなった。現在は業務命令で
中途入社の新入社員と同じ研修を受けているという。
日本IBMは、提訴について「まだ訴状を見ていないのでコメントは控えたい」としたうえで、
「退職強要」との指摘については「スキルに応じた社員のキャリア選択で、退職を強要した
ことはない」と否定した。
asahi.com 2009年5月29日20時53分
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