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★呉・松山フェリー:来月末で業務停止 “ETC特割”打撃か /愛媛
・広島県呉市の阿賀港と松山市の堀江港を結ぶ呉・松山フェリー(本社・呉市阿賀南7)は25日、
近く中国運輸局に航路廃止届を提出し、6月30日限りで運航業務を停止すると発表した。
06年の「しまなみ海道」(西瀬戸自動車道)の全線開通や燃料高騰に加え、景気対策として
今春から高速道路に導入されたETC(自動料金収受システム)利用車の特別割引が決定的な
打撃となったとみられる。
加藤栄一社長によると、同フェリーは1964年、貨物向けとして就航。翌年から乗客営業も始め、
ピーク時には貨物トラックのほか、ビジネス・帰省客など年間12万5000台の利用があり、
18往復を運航していた。
しまなみ海道の全線開通から減少が目立ち、燃料高騰には経費削減や運航を9往復に半減する
などの経営努力を続けてきた。
しかし、ETC割引の直撃を受け、4月の利用台数は乗用車が約1640台と昨年同月に比べて
半減。トラックは同40%減の約1760台だった。大型連休期間中も50~60%減で、加藤社長は
「経費削減を進めた場合の採算ライン(年間8万台)に到底届かない」と話した。
航路廃止後は、会社を解散し清算手続きに入る。船員35人など従業員60人には退職金を
支給し、できるだけ再就職支援をしたいとしている。
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