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筑波大と横浜市立大のグループは、インフルエンザウイルスが増えるのに必要な
たんぱく質のしくみを解明し、このたんぱく質を作れなくする物質の開発法を、共同で特許出願した。
新型の豚インフルや、今後想定される高病原性の鳥インフルなど、
さまざまなタイプに効果があり、耐性株も現れにくい新薬の開発につながる可能性がある。
成果は21日付の欧州分子生物学機関誌電子版に掲載された。
タミフルはウイルスが持つある種のたんぱく質の働きを妨げることで増殖を抑える。
だが、ウイルスが変異を繰り返すことで、たんぱく質の構造も少しずつ変わる。
タミフルへの耐性を身につけたウイルスがすでに、細胞を使った実験で報告されている。
筑波大の永田恭介教授(感染生物学)たちは、ウイルスの増殖にかかわる複数のたんぱく質のうち、
「RNAポリメラーゼ」に着目した。
このたんぱく質は三つのパーツでできており、まずその結合部の構造を解明した。
結合部に「ふた」をする形状の化合物をコンピューターに登録された450万種類の化合物から
100種類選び出し、うち2種類がウイルスの増殖を強力に抑えることがわかった。
グループは薬剤の理想的な構造を計算で割り出す「分子設計」を用いた。
タミフルやリレンザと同じ手法だが、今回はどのウイルスにも共通するたんぱく質が標的のため、
将来どのようなタイプの高病原性インフルが登場しても効果が期待できるという。
グループは今後、さらに有望な化合物を見つけ、その化合物の大量合成法を開発する計画だ。
RNAポリメラーゼの働きを阻害するインフルエンザ治療薬は、富山化学工業の「T―705」があり、
患者を対象にした臨床試験に入っている。
ソース:asahi.com
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インフルエンザウイルス増殖のしくみ
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