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冷静に受け止める
メキシコのある農村で生まれた新型のインフルエンザ(A/H1N1)が、北米各国のみならず世界的に流行しています。
日本でも西日本で相次いで発症者が出て、警戒体制に入っています。歴史的に見ると、今回と同様のブタ・インフル
エンザは1976年に米国で小流行しています。また1977年に極東やアメリカで流行したソ連型インフルエンザも同じH1
N1という抗原型を持っています。それらによって当時の人々が免疫を獲得したせいか、発症者は圧倒的に若い人に
多くなっています。免疫を持っていない集団の中にいったん病原体が持ち込まれると、瞬く間に広がっていくのです。
不幸中の幸いというべきか、毒性は強くありません。しかし、持病のある場合や妊婦では重症化するおそれもあります。
また、秋以降に強毒化する可能性も懸念されています。
このインフルエンザに効くワクチンは当分ありません。発症してしまった人はちょっと辛いのですが、これで免疫を獲得
して今後同じタイプのインフルエンザにはかかりにくくなることが期待できますし、公衆衛生的観点からは集団免疫の
成立にも貢献することになります。賢く行動してやり過ごしましょう。
URLリンク(www.kyoto-u.ac.jp)