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★【くにのあとさき】東京特派員・湯浅博 友愛外交とは驚いた
・「友愛外交」だと聞いて暗い気分になった。民主党の鳩山由紀夫新代表が祖父、鳩山一郎元首相の
キャッチコピー「友愛」を外交に結びつけた。友愛は人道主義だから一郎氏のように国内向けなら結構だ。
NHKの大河ドラマ『天地人』の直江兼続に倣って「愛」を語るのもいい。
しかし、国益のために牙を研ぐ外交の世界ではそうはいかない。核を振り回し、空母をつくることを豪語する
「腹黒外交」相手に、「友愛外交」では太刀打ちできない。失敗して迷惑するのは、党員でなく国民になるから
厄介なのだ。
なにしろ、大陸の中国は「十八史略」や「韓非子」なみに権力政治の手管を駆使する国である。いにしえより
陸続きに蛮族がいて、力くらべの末に、いまの中華人民共和国ができている。中原に鹿を追うリアルな計算を
優先し、ハナから相手を信用しない。
ロシア? こちらは戦後のモロトフ外相の口癖ではないが「万物は流転する」。約束事も平気で反故にする
伝統の国だ。古くは日ソ中立条約を一方的に破棄して満州に攻め入ったし、北方領土の返還も素知らぬ顔である。
政治の「流転」を知るはずのモロトフですら、フルシチョフ首相に粛清されてしまった。
友愛外交で独裁者と安易に「腹を割って話す」のもどうか。オバマ米大統領も似たようなことをいったが彼は
自在に変節する。イランや北朝鮮の独裁者とも無条件で会うといいながら、「米国の安全に有益なら」とすぐ修正した。
あちらは世界最強の超大国であり、あの「核廃絶」提案が実現しても、通常兵器も最強だから圧倒的な地位は
変わらない。(>>2-10につづく)
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
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