09/05/15 19:53:48 0
鋼鉄の男「スーパーマン」も、これにははね返されそうだ。最新の研究によると、大質量
の恒星が寿命を迎えて超新星爆発を起こし、重力崩壊により収縮したコア(中心核)が
残ると、とてつもない強度の物質が生まれるという。
残ったコアは「中性子星」と呼ばれる天体となる。最新のコンピューターモデルにより、
中性子星の外殻が、宇宙で存在が確認されている物質の中で最大の強度を有すること
が判明した。
中性子星の外殻が持つ限界強度(破断点)を判定するため、研究チームは表面の小さ
な領域を想定し、磁場応力(磁場の内部で生じる力)と、それに伴う外殻変形に関する
モデルを構築した。検証の結果、外殻の強度は、鋼鉄の破断強度(断ち切る圧力)の
最大100億倍であることがわかった。
チームのメンバーでアメリカにあるインディアナ大学のチャールズ・ホロヴィッツ氏は、
「ある程度予想はしていたが、まさに圧倒的な数値だ」と話す。
中性子星は、ブラックホールに次いで宇宙で2番目に密度の高い天体である。中性子星
の物質はティースプーン1杯ほどの量で、地球上では約1億トンの重さになる。
その固体状の外殻の内部には、通常の星とは異なり超高密度の亜原子粒子の“スープ”
がたまっていると考えられている。
外殻は信じられないほど頑丈だが、それでも中性子星自らの強力な磁場による応力に
より壊れることがあるという。研究チームは、そのような外殻の破断が「マグネターフレア」
と呼ばれる現象を引き起こしているのではないかと考えている。マグネター(magnetar)と
は中性子星の中でも特に磁場の強い星のことで、膨大なエネルギーのガンマ線バースト
(マグネターフレア)を発生させることがある。 (>>2-5に続く)
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)
ナショナルジオグラフィック:
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)