09/05/14 14:34:20 0
麻生太郎首相のロシア外交は、危ういこと限りない。
このままでは手痛い失敗を喫し、日本の国益は損ねられるだろう。
プーチン首相の来日をめぐる報道で実感するのは、日露交渉での日本側の
顕著な劣勢である。北方領土の4島返還という言葉が出てこない。
ほとんどの新聞が“3・5島論”を取り上げ、交渉の大前提が、日本政府の
対ソ連・ロシア外交の基本であったはずの4島返還から3・5島へと
大後退したかのようだ。この状況を招いた直接の責任は麻生首相、谷内正太郎前外務次官らにある。
今回、麻生首相は実態の裏づけのない期待に踊らされ、結果を確かめて然(しか)る後、
初めて与えるべき種々の経済的譲歩をロシアに与えてしまった。エネルギー開発、
省エネ技術の移転、輸送インフラの整備、原子力協定の締結、原子力施設関連の技術移転など、多くのプロジェクトだ。
昨年秋の金融経済危機で、ロシアの外貨準備は大幅に減り、1バレル95ドルを
基本に計算して組みたてた国家予算は、原油価格の大幅下落で、根本的な
見直しを求められている。プーチン政権を批判するジャーナリストや言論人が
殺害され続ける強権国家において、デモが起こるほど国民の不満は高まっている。
だからこそ、プーチン首相は、いま、日本の経済協力と技術協力を是が非でも得たいのだ。
領土問題で期待を膨らませる麻生首相に明確な拒絶の姿勢を見せないのは、そのためだ。
続きます
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