09/05/15 00:12:11 gh8cmZs/0
>>332
日本も他人事ではなかった。現にフィリピンはスペインに征服された。
1521年、マゼランが世界一周探検の途上、マクタン島に上陸して
ここがスペインの領土であることを宣言する。
さっそく住民数百人にキリスト教の洗礼を受けさせている。
その後、数度に渡ってスペイン軍が来襲し、原住民も抵抗したがフィリピンは占領される。
フィリピンという名は、スペインのフェリペ皇太子にちなみ名付けられた。
アジアでの次の狙いは、日本と中国である。
特に、イエズス会=スペインの最大の狙いは中国だった。
イエズス会東インド巡察師で、日本に3年滞在した
アレッサンドロ・ヴァリニャーノはフィリピン総督に書簡を送っている。
「私は閣下に対し、日本布教は最も重要な事業のひとつと断言できる。
何故なら、国民は非常に高貴かつ有能にして、理性によく従うからである。
日本は征服の対象としては不向きである。
何故なら、国土が不毛で、貧しい故に、求めるべきものは何もなく、
また国民は非常に勇敢で、しかも絶えず軍事訓練を積んでいるので、
征服が可能な国土ではないからである
だが、中国を征服するとき、日本の軍事力は、非常に役に立つだろう」
10年以上日本に滞在したイエズス会日本布教長フランシスコ・カブラルは、
スペイン国王にあてた手紙に、中国征服の利点をこう書いている。
「第1に、シナ人全体をキリスト教徒に改宗させる事は主への大きな奉仕。
第2にそれによって全世界的に陛下の名誉が高揚される。
第3に、シナとの自由な貿易により王国に多額の利益がもたらされる。
第4にその関税により王室への莫大な収入をあげることができる。
第5に、シナの厖大な財宝を手に入れる事ができる。
第6にそれを用いて、すべての敵をうち破り短期間で世界の帝王となることができよう」
(つづく)