09/05/14 11:31:57 0
・大阪府の橋下徹知事が意欲を燃やす小学校の芝生化事業に「野球王国」の壁が立ちふさがっている。
内野グラウンドは「土が基本」と、芝生化に難色を示す声が上がっているからだ。
「芝生は最高。1校でも多く校庭を芝生化して子どもたちを遊びほうけさせたい」
元ラガーマンの橋下知事にとって校庭芝生化は昨年の知事選以来の宿願だ。全国の小学校
2万2197校のうち芝生化は873校(4%)。府内は1023校のうち105校(10%)にとどまる。
府は今年度から1校あたり530万円まで補助する芝生化事業を始める。希望校を募った上で
夏休みに向けて着手する。橋下知事は担当部局の提案の5倍にあたる目標50校を掲げ、
2億7300万円の予算をつけた。だが、担当者は「学校の反応が悪い。50校はしんどい」と漏らす。
原因の一つが野球だ。
「内野が芝生だとボールがイレギュラーする」
夏の甲子園で全国最多の10回の優勝を誇る大阪。豊中市のある小学校では、歴代PTA役員の
多くが野球関係者で、芝生化に難色を示す声があがった。学校や保護者らは今月、内野に
かからない部分を芝生化することを決めたが、この校庭を練習に使う少年野球の代表の男性(61)は
「芝生化されたら他の練習場を探すしかない」と漏らす。
府によると、野球に配慮して芝生化が進まない事例は各地である。担当者は「野球の聖地・甲子園の
内野は土なので、勝つために練習場所も同じ条件を求める。芝が多いラグビー場やサッカー場との
文化の違いは壁だ」という。
サッカーくじ「toto」を運営する日本スポーツ振興センターが今年度、100億円の予算で芝生の整備費を
最大で5分の4(上限4800万円)助成する事業を始めたが、府内の学校は申請ゼロ。
もう一つの課題は維持管理の負担。4年前に芝生を導入した大阪市内の小学校では、校長、
教頭が芝刈りや肥料まきなどを担う。校長は「橋下知事は簡単に言うが、そうそうできるもんじゃない」。
橋下知事は朝日新聞の取材に「うちの息子も(芝生になると)野球ができないと言っていた。
維持管理のことは対応を考えます」と語った。(吉浜織恵)
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