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★1年で30万部も減った産経新聞の「非常事態」
・産経新聞が苦境に立たされている。
日本ABC協会の調査によれば、1月の部数が204万部と前年同月比で17万部(7.6%)減少したのに続き、
2月は 187万部と、実に前年同月より30万8千部(14.1%)も落ちたのだ。2月は前月比でも17万部(8.3%)減
となり、社内には「このペースが続けば年内に100万部割れ」(幹部)との悲壮感が漂っている。もはや、
非常事態と言わざるを得ない。
産経同様の窮状が噂される毎日は1月の部数が386万部で前年同月比8万7千部(2.2%)減。
2月は380万部で同7万3千部(1.8%)減、前月比でも 6万部落ちている。朝日は1月が808万部で
前年同月比2万7千部(0.3%)減。2月は801万部で同横ばい、前月比では7万部減。
読売は1月 1003万部で同1万7千部(0.1%)減。2月は1001万部の横ばいで、前月比は2万部の下落だ。
5大紙で健闘しているのは日経。1月は305万部で前年同月比横ばい。2月も304万部の同横ばいで、
前月比も1万部減だった。
こうしてみると産経の前年同月比30万8千部減、前月比17 万部減は突出している。主な原因は顕著な
新聞離れに加え、表向きの発行部数を嵩上げするいわゆる「押し紙」を止めたことが大きいようだ。
さらに、業界で囁かれているのが産経の「アイフォーン」への記事無料提供の影響だ。携帯電話で
新聞とまったく同じ記事がタダで読めるなら、あえて紙の新聞を買う読者がいなくなるのは当然ではないか。
産経は己のクビを絞めた可能性がある。しかし、かかる苦境は産経に限らない。「きょうの産経、明日は
我が身か」。日経幹部でさえ自嘲する有り様だ。
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