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憂楽帳:訂正撲滅!
朝、出勤する。支局員が沈んだ顔で報告があるという。
聞くと、千葉県版の記事に間違いがあった。訂正記事を出すことにする。
しかし、その前に、支局長として経緯を説明する顛末(てんまつ)書を
本社に出さなければならない。「サラリーマン」である私は、
一瞬たじろぐ。が、「読者は記事を信用してますからね」という後輩の一言で、我に返る……反省。
私たちは取材し、報じる。とりわけ犯罪報道は、時に関係者のプライバシーと衝突する。
人権に気を配りながらも報道するのは、読者に正しい情報を伝え、的確な判断の材料にしてもらうためだ。
最高裁も「報道は国民の知る権利に奉仕するもので、憲法21条の保障の下にある」と認める。
つまり、私たちは国民の信頼の上に立っている。
週刊新潮の朝日新聞襲撃事件をめぐる誤報や、
日本テレビの岐阜県庁にかかわる誤報は人ごとか。
国民の信認を裏切る有りようが、私たちの足をすくいかねないことを忘れてはなるまい。
などと、憲法記念日を挟んだ連休に考えた。
とりあえず、訂正との縁切りから始めたい。【大高和雄】
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