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・大阪市西淀川区の市立佃西小4年、松本聖香さん(9)の遺体が遺棄された事件では、複数の近隣
住民らが、聖香さんの異変を察知しながら、その情報は結果的に児童相談所などに伝わっていなかった。
「異様な光景で虐待を疑ったが、通報して調査が入ると、誰が言ったか分かると思い、できなかった」
3月下旬の1週間、聖香さんが連日、自宅マンションのベランダに閉め出されている姿を目撃した男性
(24)は、母親の美奈容疑者(34)ら3人の逮捕後、こう打ち明けた。
この男性だけではない。聖香さんが転居してきた昨年末以降、女児の泣き声や男のどなり声、壁を
殴るような音などを耳にした近隣住民は、読売新聞が取材で確認しただけでも他に6人いた。
だが、児相や行政側、府警に情報は伝わっていなかった。理由は「誰かが言うと思った」「かかわり
合うのが嫌」など。「どこに連絡すればいいのか分からない」「厳しいしつけとは思ったが、まさか
虐待とは……」との声もあった。
厚生労働省によると、全国の児相に寄せられた虐待件数は、2007年度は4万639件で、10年前の
7・6倍。こうした中、児童虐待防止法は04年の改正で、国民に「虐待の疑い」に気付いた段階での
通報を求め、昨年4月にも同法と児童福祉法の改正で、児相は裁判所の許可を得れば強制
立ち入りが可能になった。
大阪市も児相との連携強化を目的に、独自に体制作りを進めてきた。02年度、家庭を訪問して
相談にあたる「子ども家庭支援員」制度を導入し、現在約50人が登録、05年度からは市民
ボランティアなどを「児童虐待予防地域協力員」として研修、養成し、現在は約1250人がいる。
虐待情報について、児相を含む関係機関は匿名でも受け付けているが、今回、聖香さんの異変を
把握できなかったことについて、市幹部は「こうした仕組みの周知不足は否めない」とする。
一方、聖香さん宅の近くに住む民生児童委員の女性(60)は「井戸端会議が至るところで開かれた
時代と違い、地域の情報が集まらなくなった。聖香さんが引っ越してきたことも知らなかった」と、
地域社会の変化を嘆いた。 (抜粋)
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