09/05/04 12:43:19 eJBLm+Pj0
「日本の現実は統計でなく町の中にある」2009年5月 4日
ブルームバーグのコラムニスト、W・ペセック氏が、『日本の現実は統計でなく町の中にある』として、
深刻なリセッションにあることを示している。
以下にそれを抜粋しよう。
◆大阪の繁華街、高級ブランド店の近くに腰を下ろすホームレスの姿は、日本が世界2位の経済大国、アジアで最も
豊かな国であることを考えるといかにも不釣り合いだ。ホームレスの自活を支援する英誌「ビッグイシュー」の
日本版を売るこの51歳の男性は、かつて海運業界で働いていたが、今は日々の食べ物にも困る状況だ。男性は、
300 円のこの雑誌を売るのは難しいと話し、誰も自分の存在に気付かないそぶりを見せると言う。
◆国際労働機関(ILO)によれば、先進国の中で失業手当を受け取っていない失業者が最も多いのは日本だ。失業
手当を受け取っていない失業者の割合は、米国の57%、ドイツの13%に対し、日本は77%にも達する。全般的に見て、
日本企業が景気回復局面で利益を従業員に 還元していなかったということも、あまり認識されていない事実だ。
◆今年1月時点での日本のホームレスの公式な数は1万5795人。日本経済に起こったことを考えると、この数字は見当
違いで、日本全国でホームレスの問題を過小にとらえている。働いても低賃金にあえぐワーキングプアの増加は、
国民の平等を前面に打ち出してきた日本に強い自己反省を促している。
◆日本の統計は問題の深刻さを覆い隠している。男性は長期の契約社員となっているケースも多く、職探しをして
いない失業者は失業率に含まれず、失業率は低めに出る傾向がある。いわゆる「サラリーマン」は絶滅危惧種だ。
◆日本のリセッションの深刻さを確かめたいなら、大都市 の通りを歩き、そこを寝床としている人々を目にする方が、
雇用や生産、景況感に関する統計の山を見るよりいいのかもしれない。
全くの同感である。外国人の目から見ても、日本の実体経済の悪化が足元から見えるのだ。
今はGWの大移動が凄まじいが、私にはなんだか、最後の休息になることを集合無意識的にも感じているのではないか
と思えて、仕方がない...。