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格差と戦争
戦争をするために、もう一つ重要なのは国内が「格差社会」であることです。
アメリカは戦争大国なのに、なぜ徴兵をしなくてすむのか。
今また徴兵論が出始めているらしいけれど、これまでは、ペトナム戦争の一時期を除いて徴兵していません。
徴兵しなくても兵隊になってくれる人がたくさんいるということです。
貧しい家に生まれたら最後、戦争で手柄を立てる以外に、一生浮かび上がれない人たち。
あの国では、人口のわずか数パーセントの人が、ほとんどの富を握っている。とんでもない格差社会です。
アメリカでは、徴兵制だった頃に4年制の大学生が徴兵制を実質的に免れ、マイノリティのみが徴兵されるという事態が問題化して、
徴兵制を撤廃したのです。ところが結局は実態として、「行かざるをえない層」だけが戦地に赴く結果になった。
しかも「どの手も落ちこぼれさせない2001年法」ができて、国の助成金を受ける高校には、
校内で米軍が通常の徴募活動を行うことを、全生徒に知らせる形で認めるように義務づけました
(徴募活動なくして助成なし。チャルマーズ・ジョンソン『帝国アメリカと日本武カ依存の構造』集英社新書、2004年)。