09/04/30 14:07:00 0
◆“事実を封じる”NHK
右であれ左であれ「事実そのものを封ずる空気」というのは、いやなものである。とくに、歴史を
扱うドキュメンタリー映像には何度もだまされてきたから、ハナから事実と思ってみないクセが
ついてしまった。哀しいことに。
つい最近も、台湾情勢に関心がある人ならすぐに「変だな」とテレビの小細工に気づく番組がまた
あった。日本が横浜開港から世界にデビューして150年間をたどるNHKの「シリーズ・JAPAN
デビュー」である。
その第1回放送『アジアの一等国』を再放送で見た。テーマは50年に及ぶ日本の「台湾統治」
だから、制作者は植民地政策の悪辣(あくらつ)さを暴き出すことに熱心だ。
台湾人すべてを「漢民族」でくくるたぐいの荒っぽさが随所にあった。
なにより『母国は日本、祖国は台湾』の著者、柯徳三さん(87)ら知日派台湾人が、筋金入りの
反日家として登場したのには仰天した。日本人も驚いたが、本人はもっとビックリした。
放映後、柯さんは担当ディレクターに「あんたの後ろには中共がついているんだろう」と文句を
いったと後に語っている。
異民族による台湾支配だったから、当時の柯さんらが差別を感じていたことは事実だ。番組でも、
「私のいとこのお姉さんが、日本人の嫁になって日本へ行ったけれどね、戸籍が入らん。こういう
のが差別でしょう」と憤懣(ふんまん)をぶつけた。柯さんはじめ、仲間の蒋松輝さん、藍昭光さんも
差別されたときの悔しさを語っている。
ただ、「母国は日本」とまで公言している人々が、日本統治時代に関して洗脳、差別、恨みばかり
を強調するだろうか。
同じ疑問を感じた視聴者は多い。だが、NHKは「日本とアジアとの真の絆(きずな)、未来への
ヒントを見いだそうとしたものです」と無味乾燥な答えで押し切った。 (>>2-5に続く)
MSN産経:【くにのあとさき】東京特派員・湯浅博 歴史を歪曲する方法
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