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鯨肉生産で生じる二酸化炭素(CO2)など温暖化ガスの排出量は、牛肉生産で生じる排出量と比べて
10分の1以下という試算が、水産総合研究センターの調査で出た。同じ肉類の食材でも、鯨肉は牛肉に
比べて環境に優しい一面があるといえそうだ。水産庁はこうしたデータに着目しており、
「商業捕鯨再開などをめぐる国際交渉で、反捕鯨国へ理解を求める新しい視点になる」としている。
鯨肉は、調査捕鯨船団が南極海などで捕獲し、胃の内容物などの調査を終えたクジラの肉が処理されて、
国内に流通する。同センターなどでは、数年前の調査捕鯨船団の燃料使用量からCO2の排出量を計算。
捕鯨で生産・販売された鯨肉1キロ当たりのCO2排出量を試算した。
その結果、日本から約1000キロ沖で行われる北太平洋の調査捕鯨では、鯨肉1キロをとるために、
約2・5キロのCO2が排出されていると推計。1万キロ以上離れた南極海の調査捕鯨では、
CO2の排出量は増えたが、それでも約3キロにとどまった。
4月24日1時4分配信 産経新聞
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北西太平洋で捕獲されたニタリクジラ=平成12年(日本鯨類研究所提供)(写真:産経新聞)
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