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現職敗戦 衆院選へ自公に痛手
十九日投開票の青森市長選で、現職佐々木誠造氏(76)が一万八千票余の大差で新人の鹿内博氏(61)に
敗れたことは、佐々木氏を総力態勢で支援した自民党、公明党にとって大きな痛手となった。今秋までに
行われる次期衆院選に向け、両党は敗因を検証し態勢の再構築を図る方針。一方、鹿内氏を自主的に
支援した共産党、社民党などは「変革を求める民意の強さ」を実感。今回は自主投票だった民主党も含め、
躍進への期待を高めている。
十九日夜、青森市の佐々木事務所。佐々木氏が敗戦の弁を述べた後、自民党の津島雄二衆院議員は
報道陣に対し「結果は厳粛に受け止めなければならない。非常に残念だ」と重い口を開いた。自らの衆院
選への影響については「そんな小さい話は…。市長選は市民の幸せのこと。国政は国政だ」と言葉少なに
語り、足早に車に乗り込んだ。
津島氏と佐々木氏は、選挙の地盤や支援者が重なる部分が多い。自主的とはいえ事実上の推薦並みの
態勢で臨んだ組織戦だっただけに、予想以上の大差での敗戦は自民、公明両党にとって衝撃だった。
「大変残念な結果だ。市長選と国政選挙とは違いがある。一層気を引き締めて態勢づくりをしていく」と自ら
を奮い立たせる山内和夫自民党県連幹事長。伊吹信一公明党県本部代表は「政策や人物の比較以前に、
漠然とした変革への思いが根強いことを実感した。市長選を検証し、戦略を立て直す」と語る。