09/04/17 08:23:56 0 BE:342921252-2BP(111)
記者二人が殺傷された朝日新聞阪神支局襲撃事件などをめぐる記事で、週刊新潮が誤報を認めて謝罪記事を載せた。
一月末から四週にわたり、実行犯を名乗る男性の「実名告白手記」を掲載した記事は、うそだったという。
タイトルは「こうして、だまされた」。謝罪とともに、十ページを割いて取材から
掲載に至るまでの経緯を明らかにしている。
取材の過程で何度かおかしいと思ったものの、男性の証言は具体的で迫真性があり、だまされてしまった。
裏付け取材が不足していた。おおよそ、そういう内容だ。謝罪と反省を繰り返しながら、
全体として自らを被害者の立場に置いた経過説明にすぎない。
いま必要なのは、なぜだまされたかではない。なぜ誤報をし、二カ月近くも放置してきたかの
詳細な検証と公表ではないか。歴史ある週刊誌として新潮には、その責務がある。
発生から二十年余りが過ぎ、阪神事件など一連の朝日事件(警察庁指定116号)は、
すべて時効になった。だが朝日はもとより、どのメディアも情報を追い続け、さまざまな集会で
事件を風化させまいとの努力が続けられている。手記は、こうした地道な取り組みに水を差し、混乱を招いた。
雑誌ジャーナリズムはもちろん、メディア全体の信頼にかかわる問題だ。この謝罪記事では不十分と
言わざるを得ない。外部識者ら第三者の目で問題点を洗い出し、自らに厳しい結果であっても
受け入れるよう強く求めたい。
(後略)
*+*+ 山陰中央新報 2009/04/17[08:22] +*+*
URLリンク(www.sanin-chuo.co.jp)