09/04/16 00:27:12 eZae3YBNP
日経BPより
「牛丼に託した「革命」の夢 ~ゼンショーの小川賢太郎社長」
吹き荒れた学生運動の嵐
1960~70年代、世界中で学生運動の嵐が吹き荒れていた。
ベトナム戦争では、ベトナムの罪のない市民や農民が米軍による爆撃の犠牲となっていた。
一方、米国でも多くの若者たちがベトナムに送り込まれ、命を落としていた。
そうした緊迫した状況の中で、世界の若者たちは誰もが世の中のことを考えざるを得なかった。
日本でも、人類の未来について純粋に考え、議論をする学生たちがいた。
一部の学生たちは反戦スローガンを掲げ、激しい学生運動を繰り広げた。
東京大学の学生だった小川氏もその真っ只中にいた。
世界を救うための「革命」を真剣に夢見て、学生運動に没頭した。
特に、学生運動の思想的バックボーンとなったマルクス・レーニン主義については、誰にも負けないと自負する論客だった。
「当時、地球上の人口の3分の2ぐらいが、飢餓状態だったり、貧困という状態にあった。
これを自分の力で何とかできないかということをずっと考えていた」と言う。
この時に培われた「正義への思い」が、ゼンショーの経営理念につながっている。
当時どうすれば世界を変えられるかについて真剣に考えていた学生たちの多くは、
大学を卒業して社会に出ていくと、その思いを失っていった。
しかし、小川社長は失わなかった。
誰もが現実社会の中で棄てざるを得なかった「世界を変える」「世界を救う」という理想を、今も追い求めているのである。
「人間の原点というものは、19歳とか20歳の時からそんなには変わらないもの」(小川社長)だと言う。