09/04/10 11:57:27 0
・「ドライブレコーダーに映った妻の最期の姿を見て、なんといとおしい、そして懐かしい感じがしたか…」
交通事故で妻を亡くした夫のすすり泣く声が、法廷に響いた。被害者の遺族に与えられた意見陳述の時間。
亡き妻への愛情にあふれた夫の訴えに、何人もの傍聴人が目元をぬぐっていた。
昨年12月21日、東京都渋谷区の交差点をトラックで右折しようとした際、歩いて横断歩道を渡っていた
女性=当時(65)=に気付かず衝突、死亡させたとして、自動車運転過失致死の罪に問われた男性被告
(38)の初公判を9日、東京地裁で傍聴した。
開廷直前、そこだけ空席だった傍聴席に3人の男女が座った。被害者の遺族だった。息子と思われる男性は、
小さな白いフォトフレームに入った遺影を抱えていた。
検察側の冒頭陳述によると、運送会社社員の被告は事故当日、会社の事務所移転作業のためトラックを
運転していたという。
被告のトラックにはドライブレコーダーが付いており、事故当時の映像が録画されていた。検察官は
遺族に、その映像を「見ない方がいい」と話したという。見るに堪えない事故の惨状が記録されていたからだ。
結局、遺族は事故に遭う直前の被害者の元気な姿を見るだけにとどめたそうだ。
被告人質問で証言台に立った被告の背中は、とても小さく見えた。事故後急激にやせてしまったのか、
スーツがだぶつき、体に合っていないようだった。
弁護人「事故当時、仕事で疲れていたの?」 被告「…。そういうことはありません」
弁護人「1月21日の月命日に、お線香を上げさせてもらおうと電話をしたら、ご遺族に断られた?」
被告「はい」
そう答えた被告に、遺族は一斉に首を横に振った。どうやら、被告からの電話を受けていないか、
電話を受けたが申し入れは断っていないという意思表示のようだった。
検察官は被告人質問で、被告が平成19年に起こした物損事故に触れた。質問に答える被告の声は、
次第に小さくなっていった。(>>2-10につづく)
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