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・北朝鮮が「人工衛星」と主張して「テポドン2号」改良型とみられる長距離弾道ミサイルの発射準備を
進めている問題で、この発射計画とは別に、北朝鮮が日本海側の元山付近でも中・短距離ミサイルの
発射準備を進めていることが28日、複数の政府関係者の話で分かった。
相次ぐミサイル発射計画は、制裁決議1718号に違反するだけでなく、「衛星」打ち上げとの
北朝鮮の主張が矛盾に満ちていることを示している。
新たにミサイルの発射準備が進められているのは、北朝鮮の東海岸にある元山付近の発射基地。
これまでの日米韓3カ国による分析により、新型ミサイルの射程は「短距離か中距離タイプ」(防衛省関係者)と
推定されるが、ミサイルは燃料タンクの大きさや注入量、何段積み上げるかによっても射程を調整できる。
舞水端里よりも元山の方が韓国や日本の大都市圏に近く、日韓は特に警戒を強めている。発射基地には
複数発が配備されているとの見方もあることから、日米韓で緊密に情報交換している。
また、具体的な発射計画は明らかではないものの、この中・短距離ミサイルの発射は「長距離弾道ミサイルの
発射後になる」(政府関係者)と分析されている。国連で対北朝鮮制裁決議が採択されたり、米国から
エネルギー支援などの譲歩が引き出せなかったりした場合に「北が次々とミサイル発射のカードを巧みに
使ってくる可能性がある」(米政府関係者)との見方からだ。
また、北朝鮮は北西端の東倉里にも新たなミサイル発射施設を建設して、エンジン燃焼試験などを
行っているという。「東倉里で実際にミサイル発射ができるまでには時間がかかるものの、発射基地は
増えている」(政府関係者)と、北朝鮮はミサイル配備を着々と進めているとの見方が有力だ。
日米韓は元山での新たな発射計画の実態をつかんだことで、北朝鮮への制裁強化や長距離弾道
ミサイルの迎撃などに慎重な姿勢を崩さない中国、ロシアに対する説得材料とし、働きかけを強めて
いく考えだ。(抜粋)
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