09/03/30 18:49:57 0
(>>1のつづき)
本コラムでは、番組本来の趣旨「若者がテレビ離れし、ネットに流れているなか、テレビはこれから
どうすべきか」というテーマに関して、気になったことをまとめてみたい。
まず、多くの参加者が「テレビ=テレビ受像機と放送」という捉え方をしていたが、人気番組は
DVDにもなれば、映画上映されるものもある。つまり「テレビ」とは箱としてのテレビなのか
「番組」(コンテンツ)なのかが、人や発言によってバラバラであり、曖昧だった。
また、ネットを使ったことがないと思われる人を中心に、「テレビ=マスメディア=良識ある報道、
精度の高い情報」対「ネット=個別メディア=無責任でいい加減な情報」という構図で話したがっていた。
メーンゲストですら「ネットにはいい加減な情報が…」というような発言をしていた。議論すべきなのは
テレビがこれからどうネットを使うのかという点であって、ネットの中のいい加減な情報について語る
場面ではない。ネットに対するあまりの認識不足に、正直悲しい気持ちになった。
制作者の方々の現状への危機感が薄いように感じた。例えば、決まった時間にテレビを見るということが
今後減っていくと答えたのは、制作者9人のうち、わずか1人。残りの8人は今後もタイムテーブルに
合わせて視聴者が番組を見てくれると思っているようだった。
視聴者代表が言っていたような「昔と比べテレビ番組の質が下がっている」という話では決してない。
単にテレビの他に面白いことがたくさん出てきているのだ。テレビしか娯楽がなかった時代ではないの
だから、必然的に、決まった時間にしか見られない番組は敬遠される、というか相手にされなくなる。
絶対価値が変わっていなくても比較優位性が薄れているということに、テレビの制作者たちが感づいて
いないことは正直ショックであった。
民放連会長の広瀬道貞さんが「確かに若者のテレビ離れは進んでいるが、その分高齢者の数は
増えており、全体として視聴者数は減っていない」と発言された(広告主の多くは「F1」「M1」といって
メーンターゲットを若者にしているにも関わらず!)。(>>3-10につづく)