09/03/29 13:52:37 HxmOFlDK0
>>910 >>903 の続きには、紀子さんが朝日新聞記者にあてた手紙が。
朝日新聞 1990年(平成2年)6月29日
紀子さんの了解を得て、手紙の全文を紹介する。
婚約が内定致しました頃、澄み渡った空のもとで涼風が吹き始めておりました。
あれから九カ月余りが過ぎました。
時の流れと共に学習院構内では銀杏の葉が次第に色付き、色とりどりの秋桜が揺れ
動いておりました。気候が一段と冷え込みます時期には、水仙や葉牡丹の姿が見られ
再び暖かな春を迎えますと、並木道は梅や桜の花で覆われました。
日差しが眩しく輝きはじめました今、研究室近くで咲く梔子の香りが、明るく漂って参ります。
このような日々、結婚式の修礼を厳粛な雰囲気の中で重ねて参りますにつれ、
結婚への思いが心静かに膨らんで参ります。
同時に、皇族となる自覚とその責務に対する認識に、身のひきしまる思いが致します。(略
母も、弟の舟も、父と共に数日後、新たな生活が始まります。
天皇陛下、皇后陛下をお助け申し上げ、自らに課せられます公の責任を果たし、
家庭ではさわやかな大空のもとで禮宮様と仲良く過ごして参りたいと存じます。
長い間、いろいろとお世話になりまして、有難う存じました。
どうぞお元気でお過ごし遊ばされますように。ごきげんよう。
平成二年六月二十六日 川嶋 紀子