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西松建設違法献金事件で「自民党には捜査は及ばない」と口を滑らし、袋叩きに遭っ
た漆間官房副長官。少しはこたえて、おとなしくしているのかと思ったらとんでもなか
った。来年4月に設置される「内閣人事局」の局長ポストでもチョロチョロと動き回っ
ている。大暴言のあとは公務員改革潰しにシャカリキなのだ。
「内閣人事局長は霞が関の幹部600人の人事を左右する強力なポスト。自民党の改革
派は政治主導で各省庁の抵抗を抑えつけるために、『内閣人事局長は事務次官以上の位
置付けで新ポストを設置』という方向性を出していた。新局長は民間人という話も出ま
した。ところが、今年1月に『事務の内閣官房副長官が兼任』という案になり、それが
押し戻されると、3月には『事務次官レベル』に格下げになった。スッタモンダの末、
またまた官房副長官の兼任に戻るドタバタです。この流れをつくったのが官僚トップの
漆間。政治家やその息のかかった民間人に人事権を奪われたくない霞が関の後押しも受
け、強硬に官邸に働きかけたのです」(与党関係者)
自民党の中馬弘毅行政改革本部長は「副長官クラスの独立ポスト」に押し戻そうと麻
生首相に直談判したが、のれんに腕押し。漆間の“毒”が回っている麻生は23日に事
務の官房副長官が兼務するよう河村官房長官らに指示。31日に閣議決定し、国会提出
という運びになる。
「本来、官房副長官の役割は政策面での官邸サポート。ところが、警察官僚の漆間は政
策調整などにはまったく興味がなく、関心は人事だけ。当初から初代人事局長をやるつ
もりでいたのです。16日の会見でも『政治家を内閣人事局に入れるべきではない』と
何度も口にしていて、この頃から自分の兼任という落としどころを想定していたようで
す」(永田町関係者)
西松の一件でクビが飛んだっておかしくはない漆間に仕切られている麻生官邸は、改
めてどうしようもない。
(日刊ゲンダイ2009年3月25日掲載)
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