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★国松長官銃撃、現場遺留品からオウム元信者のDNA
・1995年3月の国松孝次・警察庁長官(当時)銃撃事件で、現場のマンション敷地内に落ちていた
韓国硬貨の付着物が、オウム真理教元信者の男性(37)のDNAと一致したことが、警視庁の
鑑定でわかった。
今月30日で殺人未遂の時効成立まで残り1年となる中、同庁は、教団の関与を疑わせる物証が
得られたとして、捜査本部の態勢を強化するなど、実行犯の特定に向け捜査を本格化させている。
同庁関係者によると、東京・荒川区の現場マンションの植え込みで銃撃事件の直後に見つかった
韓国の10ウォン硬貨について、表面に付着していた人間の皮脂などのDNAを鑑定した結果、
教団の「建設省」という部門に所属していた元信者のミトコンドリアDNAと一致したことが判明した。
この植え込みの近くに銃撃した実行犯が潜んでいたとみられ、北朝鮮の人民軍バッジも発見されている。
元信者は、教団が94年4~10月に実施したロシアでの「射撃ツアー」を企画するなど、元教団
「建設省大臣」の早川紀代秀被告(59)(殺人罪で死刑判決・上告中)の指示で活動していた。
国松長官銃撃事件を巡っては、2004年7月、警視庁が、教団の信者だった同庁の元巡査長(43)ら
4人を、実行犯を特定しないまま殺人未遂容疑などで逮捕したが、東京地検は元巡査長の供述が
あいまいだとして4人を不起訴(嫌疑不十分)とした。同庁はこの際、元信者や早川被告についても
任意で事情聴取したが、2人は「現場には行っていない」と関与を全面的に否定したという。
また、両親の遺伝情報を受け継ぐ核DNAが「99・9%の確率で本人を特定できる」とされているのに
比べ、ミトコンドリアDNAは母親の遺伝情報しか反映しないため精度は落ちる。韓国硬貨も不特定
多数の手に触れている可能性があり、実行犯特定の決め手にならないことから、同庁は近く、
当時の教団関係者を改めて事情聴取するなどして、実行犯につながる証拠や供述を得たいと
している。(抜粋)
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