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県内を観光中の男子大学生(20)=横浜市=が旅客機で那覇から石垣島まで運び、竹富島に持ち込んだ
不発弾らしき金属の塊は、米国製の手りゅう弾だったことが24日、分かった。陸上自衛隊の不発弾処理隊が
確認した。
信管の一部や火薬が残っており、爆発の可能性もあるが、強い衝撃を与えたり、火に入れたりしない限り、
危険性は高くないという。同隊は不発弾を回収せず、島内の集落から1キロほど離れた安全な場所に保管し、
後日処理する。
八重山署は爆発物の機内へ持ち込みを禁じた航空法や航空危険行為等処罰法に違反する可能性もあると
みて大学生から事情を聞いている。国土交通省は「不発弾の機内持ち込みは過去に報告がない」とし、
不発弾が機内に持ち込まれた日本トランスオーシャン航空(JTA)に対して再発防止策を検討し、預かり
手荷物の保安措置を確実に行うよう指導した。
同隊によると、不発弾は米国製の手りゅう弾「MKII破片手りゅう弾」で、第二次世界大戦当時のものとみられる。
中身は密封された状態で、信管も火薬も残っていて殺傷能力があるという。山本剛三等陸尉(45)は「変形するほど
大きな衝撃を与えたり、火をつけたりしたら爆発する。(航空機で運ぶことは)危険な状態だったと思う」と話した。
軍事評論家の野木恵一氏によると、通常、手りゅう弾は信管と本体を別々にして保管し、使用する時だけ信管を
取り付ける。野木氏は「機内で爆発すると被害が大きいので、戦時中でない限り、軍隊でも手りゅう弾を航空機で
運ぶことはあまりないと思う」と話した。
大学生は24日、爆発する可能性があったことについて聞くと「そうですか」と驚いた様子で「でも、まだ実感もなくて
よく分からない」と戸惑った様子だった。
JTAは「お客さまにご迷惑をお掛けしましたことを心より深くおわび申し上げます」と謝罪し、「かかる事態を厳粛に
受け止め、輸送に至った経緯を調査し、原因究明に努めている。結果を踏まえ、再発防止策について検討する」と
コメントを発表した。
琉球新報 URLリンク(ryukyushimpo.jp)