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いわゆる「闇サイト殺人事件」で、3人の被告を死刑と無期懲役とした判決をめぐり、波紋が広がっている。
裁判員制度が間近に迫る中、極刑の判断基準が揺れている。
神田 司被告(38)、堀 慶末被告(33)に死刑判決、川岸健治被告(42)に無期懲役が言い渡された闇サイト殺人事件の
判決から一夜が明け、磯谷利恵さん(当時31)の母・富美子さんが、あらためて心のうちを明かした。
富美子さんは「やはり裁判長なりにいろいろ悩んだ末の精いっぱいの判決だったのかなって。ただ、それでは
満足していませんので、最後まで戦いたい」と話した。
今週、凶悪事件に対する死刑判決が相次いだ。
16日の香川・坂出市の祖母姉妹殺害事件の死刑判決を受けて、遺族・山下 清さんは「おれらの望みがかなった」
と話した。
17日の姫路2女性殺害事件の死刑判決を受けて、遺族・畠藤通保さんは「死刑判決で、娘の名誉が半分くらいは
回復したかなと」と話した。
そして18日には、闇サイト殺人事件で、2被告に死刑判決が下った。
こうした死刑選択には、1983年に最高裁が示した「永山基準」が指針となっている。
犯行の罪質、動機、殺害方法、殺された人の数など9項目に基づき、やむを得ない場合には死刑が
選択できるとしている。
闇サイト事件の判決でも、裁判長はこの永山基準に触れ、自首した川岸被告を除く2人に対し、死刑を言い渡した。
しかし、永山基準のとらえ方によって、極刑の選択に違いが生まれる例も少なくはない。
東京・江東区女性殺害事件の星島貴徳被告(34)について、東京地裁は、被害者が1人なら死刑選択には
相当強度な悪質性の認定が必要と判断、残忍な犯行だが殺人などに計画性は認められないとし、無期懲役とした。
裁判員制度開始を前に永山基準が揺れている。
元最高検検事の土本武司氏は「わたしは、そういう解釈は誠に不合理であると。永山基準に拘泥してはいけない。
もうそこから飛び抜けなければいけないだろうと思いますよ」と話した。
(>>2-10に続く)
FNN(03/20 00:11)
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