09/03/15 13:24:38 SGKRNIgN0
ニュージーランドは、新自由主義政策で公共サービスの民営化、社会保障の削減、労働法制の自由化、
規制緩和などを強力に進めた。
国家公務員を半数以下に減らすなどの極端な行革の結果、失業率の増加などの痛みを伴ったものの、
1985年度に11億NZドルの赤字だった国の財政は、1994年度には26億NZドルの黒字に転換した。
しかし、一連の改革によって、国民は何も利益を受けていないといってもよいと思われる。
税金などが下がったことがあったとしても、私的な保険料の増加などを負担せねばならなくなった。
これは形を変えた税金に等しい。それだけでなく負担は低所得層により重くかかるようになった。
貧富の差はアメリカ並みに拡大した.また、経済担当者の等式には入っていないように見える社会的コストは、
堪え難いほどに増大している。社会は不安定度を増し、おおらかだった国民性は今や拝金主義に毒されつつあるように見える。
かつては世界のトップレベルにあった科学研究も、後継者は育たず、今までに築きあげた財産を食い潰してやっと息をついている。
故橋本龍太郎首相が1997年にニュージーランドを訪問した際、
改革を「成功」させた秘密は何かと尋ねたところ、
NZ首相は「国民にとって何が何だかわからないうちに急速に改革を押し進めたことです」と答えたという。
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