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子宮移植、サルで成功 人への応用視野 東大・慶大など
東京大や慶応大などの研究チームが、サルの子宮をいったん体外に出した後、移植し、再び体内で働かせることに成功した。
28日、横浜市で開かれた日本受精着床学会学術講演会で発表した。サルで実験を重ね、
将来は先天的に子宮がない女性や、がんで子宮摘出した女性も出産できるよう人での子宮移植を目指す。
研究チームの三原誠東京大助教らは、今年1~2月、カニクイザル2匹を開腹して子宮を取りだし、約2時間後に元のサルにそれぞれ移植した。
1匹は現在も元気で、移植後すでに2回、月経があり、子宮が機能していることが確認できた。もう1匹は移植の翌日、死んだ。
カニクイザルは体重3.5キロと小さいため、子宮周辺の細い血管を結合する手術が難しかったが、
最近開発された髪の毛の50分の1~30分の1の細い手術針を使い、血管の結合に成功した。
今後、子宮を移植したサルに体外受精させて胎児が育つか検討するほか、他のサルの子宮を移植できるかどうかなども調べる。
人の子宮移植は、サウジアラビアで2002年に例があるが、血管の結合部に血栓ができ移植した子宮が機能しなくなったという。
三原さんは「初めて霊長類で成功したことで、人間への応用の可能性がでてきた」としている。(大岩ゆり)
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