10/05/11 22:11:31.73 jS8o2Gp9 BE:3225842069-PLT(12051) ポイント特典
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ISASをはなれてから大学生や一般の人、さらには小学生を相手に宇宙の話をする機会が増えました。
宇宙の話をするときに必ずでてくるのが日常使われないような桁の大きな数です。
これを実感として分かってもらうためによく使うのが、たとえば「地球を1円玉の大きさとすると...」といったたとえ話を出すことです。
「みなさんは、「はやぶさ」が地球からどれくらい離れたところまで行ったかを思いめぐらせたことがあるでしょうか。
プロである私たちですら数値ではわかっていても案外実際に感覚をつかんではいません。
「はやぶさ」は最遠方で地球から光の速さでざっと15分かかるところまで飛んだのですが、
さきほどのたとえでいうと400m以上の遠方にまで飛んだことになります。
こんなに遠方にある1ミクロンにもみたない天体に着陸して地球に戻ってくるのです。」
というと聴衆はへ~という顔をします。
「ちなみにこれまで、人類が他の天体に着陸してもどってきたのは月だけです。
その月はさきほどの1円玉のたとえでいうとたった60cmていどのところにあるのです。」
というと、さらにへ~という顔をして「はやぶさ」がいかに遠方まで飛んだかに気づきます。
さらに、
「実は日本はサンプルリターンはおろか惑星探査すら数えるほどしかやったことがないのです。」
というとあらためてへ~という顔をされます。「はやぶさ」はこれほど無謀ともいえる大探検をやってきたわけですね。
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