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うつ病自殺7割が精神科を受診 「抗うつ薬」安易な服用に懸念
うつ病で自殺した人の7割が精神科を受診しており、その多くは「抗うつ薬」を服用していた。
遺族が行った調査でわかった。最近は製薬会社のテレビCMや政府の「うつキャンペーン」のせい
もあって、抗うつ薬に抵抗感のない人が増えている。医療関係者の間でも安易な服用を懸念する
声があがっている。
全国自死遺族連絡会が2010年3月までに行った調査によると、自殺者1016人のうち精神科を受診、
治療中だった人は701人で、 69.0%を占めた。自殺者のうち飛び降り、飛び込みは197人で、自宅
のマンションから飛び降り自殺を図った場合は全員が受診していた。また、自殺した 20~50歳代
女性も100%が通院していた。
調査で、自殺者の多くは抗うつ剤を服用していたこともわかった。1回5~7錠を1日3~4回に
わたって服用していた。全国自死遺族連絡会の田中幸子さんは、
「1日20~40錠はざらです。症状がよくならないと、別の病名がどんどん上乗せされていき、
その分、薬の量が増えていきます。うつ病は生まれつきではなくて誰もがなり得る病気で、うつ
になるには原因があるんです。それを解決しないと、いくら薬を飲んでも治りません。頭痛や不眠
といった症状は薬の力で助けてもらって、根本の問題はカウンセリングなどで治していくというの
が本来の治療なのです」
と指摘する。
日本ではカウンセリングには保険診療点数がつかないので赤字になるという理由で、ほとんどの
病院で取り入れず、1~3分程度の問診で薬を投与する例が多いという。そして、
「私たち遺族は、精神科に子どもや家族を行かせなければ、死ななかったかもしれないという自責
の念を抱えています」
と話している。
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