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暗黒流動、“宇宙の外側”の証拠を発見
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)
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宇宙には「暗黒流動(ダークフロー)」という壮大な運動原理が働いているとする理論がある。
宇宙の外側に存在する観測不能な未知の構造が引き起こしているという考えだが、その裏付けとなる新研究が発表された。
まず2008年に、科学者たちが「数百個の銀河団が時速360万キロで同方向に流れている」という発見を報告した。
この不可解な動き、暗黒流動は、宇宙の質量分布に関する現在のモデルでは説明がつかない。
そこで研究チームは「銀河団は既知の宇宙の外側にある物質の重力によって、強く引き寄せられている」という理論を唱えたのだが、これには疑問の声も上がっていた。
今回、同じチームが、この暗黒流動の影響が以前の報告よりもさらに遠く、地球から25億光年以上離れた宇宙まで及んでいることを発見した。
研究責任者でアメリカ、メリーランド州にあるNASAゴダード宇宙飛行センターの天体物理学者アレキサンダー・カシリンスキー氏は、「さらに2年分の有効データの精査を続け、前回の2倍の数の銀河団を追跡調査した。
その結果、暗黒流動の存在と、それが同一方向の流れであることを確認した。確固たる一貫性のある流れのようだ」と話す。
今回の発見は、「ビッグバン直後に、物質の塊が既知の宇宙の外に押し出された」という理論の新たな裏付けとなる。
これが正しいとすれば、私たちの住む宇宙は“多世界宇宙(multiverse)”というさらに大きな宇宙の一部ということになる。
つづく