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画面に感性を解き放つ 画家 田中孝林さん（２９）
2010年03月21日 18:00
うねり絡み合う木の枝や柔らかな花、動物、人形などを描く。フォービスム（野獣派）のように鮮やかで生命力あふれる色彩。
具体的なモチーフを再構築した半具象の画面は、伝統的な絵画のようでありながら独自の感性を解き放つ。
福岡市出身。幼少のころに絵画を習い始め、東京造形大学で学んだ。２０００年に独立展に初入選し、以後も出品を続けている。
公募展に出す大画面も、自分でキャンバスを張る。
創作は、小学生のころから好きだというロックの影響を受けている。近年までバンドでギターを弾き、音楽活動もしていた。
モネやゴッホの図録が並ぶアトリエにロックＣＤを平積みし、まるでセッションするかのように描く。「下絵は描かず、ロックでいう初期衝動のように、画面の前に立ったときの感性やエネルギーを大切にしています」
２３―２８日まで、福岡市中央区天神の「ギャラリーＳＥＬ」で新作を並べた個展を開催する。
「描いていないと前に進めないので、枝の形などの造形美をもっと追求していきたい」
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