10/03/11 01:37:16.48 Xz6ENlh0
>>379 政府の研究機関のディスカッションペーパーだから有り難く読んどけw
金融の量的緩和はどの経路で経済を改善したのか
2008年12月
大和総研常務理事チーフエコノミスト 原田 泰
内閣府経済社会総合研究所上席主任研究官 増島 稔
URLリンク(www.esri.go.jp)
本研究は、量的緩和政策の経済に与える全体的な効果とその波及経路を
Honda et al.[2007]に基づいて分析を始めている。
VARモデルによる検証を通じて以下の4つの点が明らかになった。
第1に、マネタリーベースの増加は生産を増加させる効果がある。
第2に、その経路としては、資産価格を通じる経路、銀行のバランスシートを通じる経路が重要であり、
銀行の情報生産機能を通じる経路、為替レートを通じる経路、時間軸効果を通じる経路は確認できない。
以上はHonda et al.[2007]の確認であるが、銀行のバランスシートを通じる経路は新しい発見である。
さらにこれらの経路は、経路をより厳密に分析した場合にも確認できた。
第3に、量的緩和は長期的には金利を引き上げる効果があり、時間軸効果、
特にシグナル効果の存在には疑いが持たれる。
第4に、量的緩和政策が行われていた時期と同様、伝統的な金利政策が
行われていた期間においても、マネタリーベースは生産に影響を与えていた。
これらの結果は、長期にわたる景気低迷を緩和する手段として
金融政策が有効であったことを示唆している。