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「公衆トイレ」への改称条例めぐり荒川区議会でフン糾
“日本語の存亡をかけた戦い”が区議会で繰り広げられていると聞いては、無視できない。
「便所は便という(不潔な)イメージで、語感も悪い。トイレの方が清潔感やキレイな状況が、
イメージできるのではないか」と区側が公衆便所を公衆トイレに統一表記する条例の改正案を先ごろ提出した。
区内の公園や道路わきなどにある看板や案内をすべてトイレへ書き換えるのはもちろん、
条例の公文書でも「便所」の2文字を消すことで根本からイメージ脱却を図るというのだ。
なるほど!と思えなくもない。だが、これに対し複数の区議からは「トイレと言い換えれば、
カッコよくてハイカラというのは、自虐的だ。便所が便所で何が悪い!」との意見や
「区が清掃を怠った罪を“便所”という日本語に押し付けている」と反対意見が続出したから、
区側もさぞ驚いたに違いない。
想定外の追及の嵐に、シドロモドロとなってしまった区側。
なんと「公衆便所は女性蔑視の差別用語でもある。便所の“じょ”を女に変える隠語がある」と、
何ともそぐわないとしか言いようのない例まで挙げたものだから、火に油。
さらなる紛糾を招く結果になってしまった。
貞操観念が低く“ヤリマン”などと言われてしまう女性や、性欲処理目的の環境に置かれた女性に対して、
不特定多数の人が利用する公衆便所に引き合いに出し “公衆便女”とやゆするとんでもない差別言葉は、
確かにある。とはいえ、区議会という公の場で、引っ張り出すのは“いかがなものか”と、
糾弾したのは呼称変更反対派の浅川喜文区議だ。「(公衆便女だなんて)くだらないことを言うのは
ナンセンスを通り越して、恥の上塗りというか馬脚を現した」
3日に区長を委員会招致し、審議を諮ることになったが、この論争に今後どんなケリがつくのか。
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