10/02/12 18:27:42.92 xDKMU0vl BE:109958055-PLT(12000) ポイント特典
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都市伝説で一時、マニアの間でブームになった「地図から消えた村」、というのがあった。その名前を「杉沢村」という。
青森県の青森市にあったらしい。
杉沢村伝説とは、要するに横溝正史「八つ墓村」のモデルとなった戦中に起きた大虐殺事件「津山三十人殺し」の内容とほぼ、
同じである。「津山三十人殺し」と同様、杉沢村もある1人の青年が精神に異常をきたし、村人を殺してしまったというもの。
生き残った人たちも、村を離れて杉沢村は消滅してしまった。そんな都市伝説である。
僕と赤木君は真冬で雪が吹雪く中、まずは聞き込みをする。取り敢えず居酒屋で腹ごしらえをしつつ、店の人に地道に質問を投げた。
そして、表に出てたまたま客引きをしていたキャバ嬢について行き、杉沢村についつ聞き出す事にした。
こういう都市伝説は女の子が意外に詳しく、さらにキャバ嬢というのは街の噂について敏感なのである。
僕らが入った店はキャバとホストが2つ合わさった、かなり珍しい店だったが、この店が実は当たりだった。
キャバ嬢が杉沢村の事はこの店のマスターが詳しいと言う。僕らは東京から取材に来た旨を話すとマスターは、素直に取材に応じてくれた。
マスターはかつて暴走族だった。暴走族もこの手の都市伝説や怪談に詳しい。
ちまたに出回っている杉沢村の跡地は違うと言う。真の杉沢村を案内すると言うのだ。ただ、それは店がしまる朝方になるという。
僕と赤木君は朝まで待って、マスターのヤンキー仕様の車に乗った。市内から案外遠くないとらしい。詳しい道は初めてきた土地な上、
雪だったので全く覚えていない。
しかし、目印と言われていた鳥居の場所に着く事ができた。鳥居は杉沢村の入り口と口述されていた。
そして、さらに奥に入ると一軒家があった。ここは噂では杉沢村に残った唯一の家と言われていたが、後で違う事が判明。
マスターは当然その事を知っていて「巷ではここが杉沢村って事になっていますが、こっちの道の奥に真杉沢村があるんです」と指差す。
車では雪が深くて行けない為、僕と赤木君は徒歩で道の奥に行く事にした。実はその時は雪道を歩く格好などしておらず、
ジーンズにトレッキングシューズという出で立ちで膝まで積もる雪をかき分け、道とは言えない道を進んだ。
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