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精神疾患で休職 １０年で３．５倍
心の問題対応苦慮
県内の公立小中学校、高校で、２００８年度にうつ病などの精神疾患で休職した教職員は８１人で、過去１０年で３・５倍に増えたことが、文部科学省の調査でわかった。
県教委は多忙感の緩和など教職員の心のケアに取り組んでいるが、「理由は人それぞれで、根本的な解決は難しい」と対応に苦慮している。
県教委によると、０８年度に病気を理由に休職した職員は１１４人で、このうち７割超の８１人が精神疾患によるものだった。
過去最高だった前年度（８５人）からはやや減ったが、９９年度（２３人）の３・５倍にのぼり、依然として高止まり状態が続いている。
県教委は「授業の準備に加え、事務作業などの負担が増したり、子供や保護者との人間関係に悩む教師が増えているのでは」と分析する。
今年１月、公立学校の教諭を対象に県教委が行ったアンケートでは、教諭の９４％が、「忙しい」または「どちらかといえば忙しい」と回答し、
平日の時間外勤務が１日２時間以上に及ぶ教諭は６４％に上った。精神疾患による休職は、多忙感を強く感じていることが大きな要因とみられるが
、「それぞれ事情が違う上、仕事だけが原因ではない場合もある」といい、具体的な対策が取りにくいのが実情だ。
県教委は、医師や臨床心理士に無料で相談できる制度を設けているほか、心の健康に関する研修会を定期的に開催。
今年１０月には、教職員の負担を軽減するため、打ち合わせ時間の短縮や、
学校行事を一部取りやめて業務を効率化することを盛り込んだ改善案を新たにまとめた。
担当者は「悩みを持つ教職員が孤立せず、気軽に相談できる職場環境づくりを進めたい」と話している。
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