09/11/15 15:46:43.91 BgH/mUju BE:161303696-PLT(12000) ポイント特典
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世界的な景気低迷を受けて、日本の電機メーカーは軒並み業績が低迷しています。対照的に韓国勢は
絶好調です。日本と韓国の両方の電機メーカーに詳しい吉川さんは、現状をどう分析していますか。
吉川 「危機感はあるが、危機意識がない」。日本の様々な電機大手の役員クラスの方々と話す機会が
多いのですが、いつもそう感じています。
世界的な不況で日本の電機メーカーはみんな苦しい。状況が厳しいことは分かっているが、
意識とやり方を変えずに、じっと景気が良くなるのを待っている。それでは、復活できるわけがありません。
韓国勢はわずか1年足らずで業績が復活して、今は世界で攻勢に出ている。日本メーカーとの違いは
どこにあるのか。
このままでは日本の電機は5年も持たない
吉川 一番の違いは「モノ作り」に対する姿勢だと思っています。韓国勢はモノ作りが製造業ではなく、
お客様に対して特定の付加価値を生み出す作業だと考えている。付加価値を商品という形にして、
どうやってお客様に届けていくのかという一連のプロセスで差があります。
日本メーカーはこれまでのモノ作りのあり方を根本から見直す必要がある。「危機感があるが、
危機意識がない」と言ったのは、意識ややり方まで大きく変える改革に踏み込んでいる企業が
ほとんどないからです。このままでは5年も経たないうちに、日本の電機は本当にダメになってしまう。
存亡の危機は目の前に迫っています。
モノ作りを変えることに対して、日本には抵抗勢力が多い。「日本の製造業は世界のトップレベルにある」。
そんな思い込みを捨てられずに、本気で学ぼうとしていない。今までの人材育成、組織、
IT(情報技術)の使い方を、変革しようとしていません。
吉川良三(よしかわ・りょうぞう)氏
1940年生まれ。64年日立製作所に入社後、ソフトウエア開発を担当し、CAD/CAMに関する論文を
多数発表した。日本鋼管(現JFEホールディングス)を経て、94年に韓国サムスン電子に入社。
常務としてデジタル技術を活用した設計・開発の業務革新を担当した。帰国後、2004年より
東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員として、日本と海外の製造業を
比較研究している。
URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)