09/10/09 21:43:57.32 V/jDg3jJ
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田母神・前空幕長の論文から思うこと
石破 茂 です。
田母神(前)航空幕僚長の論文についてあちこちからコメントを求められますが
、正直、「文民統制の無理解によるものであり、解任は当然。しかし、
このような論文を書いたことは極めて残念」の一言に尽きます。
(中略)
日中戦争から先の大戦、そして東京裁判へと続く歴史についての私なりの考えは、
数年前から雑誌「論座」などにおいて公にしており、これは田母神氏の説とは
真っ向から異なるもので、所謂「民族派」の方々からは強いご批判を頂いております
(中略)
田母神氏がそれを読んでいたかどうか、知る由もありませんが、
「民族派」の特徴は彼らの立場とは異なるものをほとんど読まず、
読んだとしても己の意に沿わないものを「勉強不足」「愛国心の欠如」「自虐史観」と
単純に断罪し、彼らだけの自己陶酔の世界に浸るところにあるように思われます。
在野の思想家が何を言おうとご自由ですが、この「民族派」の主張は歯切れがよくて威勢がいいものだから、
閉塞感のある時代においてはブームになる危険性を持ち、それに迎合する政治家が現れるのが恐いところです。
加えて、主張はそれなりに明快なのですが、それを実現させるための具体的・現実的な論考が全く無いのも特徴です。
「東京裁判は誤りだ!国際法でもそう認められている!」確かに事後法で裁くことは誤りですが、
では今から「やりなおし」ができるのか。賠償も一からやり直すのか。
「日本は侵略国家ではない!」それは違うでしょう。西欧列強も侵略国家ではありましたが、
だからといって日本は違う、との論拠にはなりません。「遅れて来た侵略国家」というべきでしょう。