09/09/22 18:53:51.58 IVS4Q9JJ BE:289215252-PLT(12000) ポイント特典
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支局長からの手紙:きれい社会とアトピー /兵庫
私たちの周りには花粉症やアトピー性皮膚炎に悩んでいる人が大勢います。私の娘も3歳のころからアトピー
にかかり、成人して治るまで大変な思いをしました。しかし、これらのアレルギー病はかつての日本ではほとんど
見られなかったものです。一体何が起きたのでしょう。
その謎を思わぬ視点から解き明かした研究者に先日、会うことができました。県中華料理業生活衛生同業組合
が8、9月に主催した連続講演会で講師の一人を務めた藤田紘一郎・東京医科歯科大名誉教授です。
専門は寄生虫学。「笑うカイチュウ」(講談社文庫)など多数の著書があり、「回虫博士」として有名です。藤田さ
んはインドネシアなどの途上国で寄生虫の研究をするうち、これらの地域に長年住んでいる在留邦人にアレルギ
ー病が極めて少ないことに気づきました。そして、回虫などの寄生虫がアレルギー病を防ぐ働きをすることを突き
止めたのです。
そもそもアレルギー病はなぜ起きるのでしょう。例えば、人がスギ花粉にさらされると、鼻の粘膜などにスギ花粉
に反応する抗体が作られます。この抗体はスギ花粉と結合すると、ある細胞にくっつき、細胞からセロトニンなどの
物質を放出させます。これが花粉症を引き起こすのです。同様のことがダニなどで起きると、アトピー性皮膚炎に
なるわけです。
ところが、寄生虫に感染した人の体内では、先ほどの抗体が大量に作られます。これらのほとんどはスギ花粉や
ダニ抗原とは結合しないタイプのもので、しかも驚くほど量が多いため、この人がスギ花粉やダニにさらされても、も
はや新たな抗体は生産されません。従って、アレルギー反応も起こらないというのです。
アレルギー病の原因としては、他にも自動車排ガスの増加や食生活の変化などが考えられていますが、藤田さん
は「最大の原因は日本から寄生虫が消えたこと」と言います。実際、日本のスギ花粉症患者はこの30年ほどで10
倍に増えましたが、この間、寄生虫の感染率は70%から0・2%に激減したのだそうです。
以下略
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