09/09/13 15:19:35.10 nCPiUy1/ BE:1046160948-PLT(12000) ポイント特典
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「魚博士」の異名をとった末広恭雄氏が「鮒料理中の最たるものではないだろうか」(「魚の博物事典」講談社)
といったのが、近江名産の鮒寿司(ふなずし)だ。春に琵琶湖で取れたフナを塩漬けにし、夏の土用のころに
これを取り出してご飯と一緒に樽(たる)で漬ける。すると自然発酵して、冬には川魚特有の香りと酸味と
塩味を持つ鮒寿司になる。
その独特の風味を敬遠する人も多いが、愛好家でさえ、大きなもので1尾1万円以上する値段には二の足を
踏む。鮒寿司に最適なニゴロブナの激減が高値の主な理由だ。
自分が子供のころから好きだった鮒寿司を庶民の手の届くものにしたいと、前例のないニゴロブナ養殖に
取り組んでいるのが、滋賀県安土町の「飯魚(いお)」社長、大島正子さん(47)である。知識も経験もないまま、
平成9年に養殖を始め、昨年12月、自社製鮒寿司の本格販売に乗り出した。
「鮒ずしや彦根が城に雲かゝる」
蕪村の句碑が琵琶湖を望む彦根城にある。俳人の中村草田男は、鮒寿司を食べながら見た白と黒の彦根城、
その城に一抹の雲がかかる快さと訳した。
ただ、「鮒寿司」は夏の季語だ。それならば、蕪村は鮒寿司の仕込みを見たのかもしれない、とふと思った。
猛暑の中、庶民が汗を流し、ごはんとフナを樽に漬けている。彼方(かなた)には涼しげな彦根城が見える。
この対照的な近景と遠景を一気にとらえた絵が浮かんだ。(こばやし たけし)
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